私たちは普段からさまざまな色に囲まれて生活をしていますが、色にはそれぞれ特徴があり、私たちの心理や行動に影響を与えています。

例えば、赤やオレンジなどの暖色系の色は気持ちを高め、青などの寒色系の色は気持ちを落ち着かせるという話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

色には特有のイメージや心理的効果があり、コーポレートカラーや商品のイメージ、広告デザインやWebサイトなどにも活用されています。

今回はそうした色の中でも『販売色』と呼ばれる4つの色をご紹介します。

売れる色の基本『4大販売色』とは?

色彩心理学(色が人に与える影響を研究する学問)を応用したカラーマーケティングの分野では『4大販売色』といわれる色があります。

それは、【赤・青・白・黒】の4色です。

この4色は自然と人の目を引く色で、この色の商品は非常に売れる確率が上がると言われています。

4大販売色 【赤】

購買意欲が高まる色とも言われ、広告や商品パッケージに多く使われる他、バーゲンには欠かせない色になっています。また、食欲が高まる色とも言われ、食べ物のパッケージにもよく使われています。

4大販売色 【青】

興奮を抑えて冷静にさせる作用があると言われ、知性や信頼感、爽やかさを感じさせてくれる色です。医薬品や清涼飲料水などに多く使われています。

4大販売色 【白】

清潔感があり、汚れのないクリーンなイメージとして、洗剤や生活家電などの日用品に多く使われています。

4大販売色 【黒】

高級感や重厚さなどのイメージが強く、特別感を醸し出すことができる色としてテレビやオーディオなどのAV家電、お酒などに使われています。

ヒット商品の多くは、この4色のいずれかが使われていることがほとんどですが、単純に『販売色』を使えば商品やサービスが売れるというわけではありません。

この4色以外にも色にはさまざまなイメージや心理的効果があり、緑には安らぎや癒し、オレンジには明るさや親しみやすさ、ブラウンには安定感や堅実さなどのイメージがあると言われています。

使用する色は、商品やサービスの特性に合わせて選んでいくことが大切です。

上手に色を活用するために

色を活用するためには、顧客の特性に合わせることも重要です。色の好みには男女差もあり、一般的に女性は暖色系を好む傾向にあり、男性は寒色系や濃い色を好む傾向があると言われています。

ECサイトなどで男性向けサイトと女性向けサイトを比較すると、使われている色がかなり違うことを感じられるかもしれません。

また、流行色を使うという方法もあります。

例えば、先ほど「一般的に女性は暖色系を好む傾向」と書きましたが、最近の服やメイクのトレンドは「くすみカラー」といわれています。

彩度が低いグレイッシュなカラーで、落ち着いたトーンが特徴です。

このように、商品や広告、ホームページなどには顧客の特性やトレンドに合わせて色を選び、目的に応じて使い分けることが重要です。

まとめ

商品やサービスの魅力を効果的に伝えるため、色の心理的効果は身の回りのさまざまな場面で活用されています。

物を購入する際、色はとても大事な要素の一つです。訴求したいターゲット層や、どんな印象を持ってもらいたいかなど、目的に合わせて色を活用していきましょう。