皆さんは買い物をするとき、何を基準に商品を選びますか?

値段や機能、デザインや希少性など様々あるかと思いますが、口コミやレビューなどの情報を重要視する人も多いのではないでしょうか。特に商品を実際に見ることができない通販の場合、販売元の出す情報(広告)より、口コミやレビューのほうがより信用できると感じませんか?

このように、直接的に与えられた情報より第三者から与えられた情報の方が信憑性や信頼性が高まるという心理効果をウィンザー効果と言います。

■ウィンザー効果のメカニズム

人間の心理として、当人から「とても良いものだから」「とてもいい人だから」と勧められても、どうしても100%信じることはできず、本当のことを言っているのかとどうしても疑いを持ってしまいます。これは、そのものを勧めることによって当人に利益が生まれるのではないかと感じてしまうためです。

しかしこれが、当人と何の利害関係もない第三者の言葉であれば本当のことを言っているのだろうと思えてきます。利害関係がなければ、嘘をつく必要もなく、あえて褒める必要もないと考えるため、自然と信用できます。また、一人ではなく、多くの人の意見がある事で信憑性はさらに高まります。それは良い内容だけでなく、悪い内容でも構いません。逆に悪い内容がいくつかあるほうが、より信憑性が高くなります。通販サイトで買い物をする際、「商品到着後、レビューを書くと○○プレゼント!」とレビューを促すのは、レビューの数を増やして信憑性を高める狙いがあります。

■ステルスマーケティング

ウィンザー効果を悪用した行為として、近年たびたび話題になるステマという行為があります。ステマとは「ステルスマーケティング」の略語で、企業から金銭を受け取っているにも関わらずそのことを隠し(広告であるということを出さず)、中立的な立場をあるように装って良い口コミや評価をするマーケティング手法の一つです。

芸能人など世間一般に名前が知られている人の場合、その商品についてコメントをするだけで商品価値が上がり、「あの人が使っているのであれば使いたい!」と思う人も出てきます。しかし、そこに金銭が発生していたのであれば利害関係が存在し、それを意図的に隠していたのであれば、消費者は騙されたという印象を受けます。ステマが公になった場合、やらせや詐欺のような悪い印象が広がり、最悪の場合は商品の販売停止など、企業側に損害が発生することもあります。また、一度失ってしまった消費者の信頼を取り戻すためには長い年月を要することになります。その企業だけでなく、同じような商品やサービスを提供する業界全体も疑いの目を向けられる可能性もあり、リスクはとても大きくなります。

芸能人やインフルエンサーを起用したPRをする際は、ステマにならないように、ブログやSNSなどの目立つ場所(見た人が広告だと明確に認識できる場所)に、「PR」や「広告」、「提供」など「広告宣伝であること」を明記することが重要です。きちんと明記していればステマにはなりません。

日本ではステマ自体が法律で禁止されているわけではありませんが、景品表示法などに該当する場合は違反となるためさらに注意が必要です。

■まとめ

ウィンザー効果をうまく活用することにより、消費者に信用されることが可能ですが、その方法を誤ってしまうと一気に信用を落としてしまうことにつながります。消費者の信用を得るためには、近道をせずに地道にユーザーを増やしていくことに目を向けてみる必要がありますね。