通販広告をWEBや紙媒体からスタートして成功されている企業が、さらなる拡大を目指していく段階で、避けて通れないのがテレビメディアの活用です。
テレビ局も地上波から衛星放送等々あり、広告枠も長尺・短尺と様々なものがあり、その中から予算や商品のターゲットに合わせて、効率の良いものを選択していく必要があります。

今回はテレビメディアのバイイングに関して説明させていただきます。

テレビ局の種類と特徴

地上波から衛星放送やケーブルまで様々な放送局があり、それぞれに特徴があります。

〇地上波大規模局(キー局等):関東・関西・東海・北海道・宮城・広島・福岡等の局。
〇BS局:無料の衛星放送(一部有料)。地上波キー局系列BS局・独立系局等。
〇地上波ローカル局:全国の都道府県ごとにある系列テレビ局。
〇独立U局:系列テレビ局以外の独立した局。
〇CS局:有料の衛星放送。映画・ドラマ・スポーツ等々ジャンルに特化したチャンネル。
〇ケーブル局(コミュニティチャンネル):全国の各地にあり、ローカル情報等を放送。

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料金
素材
考査
広告
枠量
放送
地域
その他特徴
地上波
大規模局
高い 厳しい 少ない 各エリア・各県  
BS局 高い 厳しい 多い 全国 年齢層が高い
地上波
ローカル
普通 普通 普通~少ない 各県 局数は多いが1局ごとの数量は少なめ
独立U局 高い~安い 厳しい~優しめ 多い 各県 料金及び考査は局によって差が大きい
CS局 安い 優しめ 多い 全国 チャンネルにより視聴者属性が異なる
ケーブル局 安い 優しめ 普通~少ない 各エリア 局数は多めだが小規模局が多い

放送素材尺について

インフォマーシャル素材の尺の選択は、その商品の特徴や広告予算によって決まります。
商品自体の機能や効能の説明が多く、他社との差別化が必要、もしくは本商品での販売の場合は長尺(29分)※での展開がおすすめです。食品などの美味しさ訴求や医薬品・機能性食品等効果や差別化が端的に明確に伝えられる商品か、オファーがトライアル商品・無料サンプル等の商品の場合は短尺(60秒~300秒)での展開がおすすめとなります。

テレショップ29分はショッピング番組という位置づけになっており、あくまで商品の売買を行う番組という基本的定義があり、売買の行われない資料請求や無料サンプル目的の内容に関しては放送不可な局が多いです。これには旅行通販も含まれます。
ただし、独立U局、CS局、BS局などでは放送可能な局もあり、ある程度出稿予算を積むことが可能となっております。どの局に関してもスポンサー業態考査と放送素材考査が必要になります。

予算を少額でスタートする場合は、素材制作費が抑えられる短尺でテスト展開し、成功・拡大の後に長尺の制作という進め方になります。

短尺は、60秒・90秒・120秒・240秒・300秒※という尺が主流で、特に120秒以下の尺は、PT※での出稿が可能かつ展開可能枠※も多く予算拡大もしやすいことから、展開しやすい尺です。240秒も一部BS局では2時間サスペンス等でPTも可能です。300秒に関してはCSのSBで出稿可能な局が多く、説明が多く必要な消費品に向いており、BSでも数は多くはないですが、展開可能な尺となっております。

さらに、60秒90秒120秒の選択に関しては、先ほどの商品説明量やオファー内容によって尺の長さを選んでいきます。

※長尺29分はCMではなく番組扱いとなり、ハコ枠とも呼ばれています。
※特定商取引法等の通販要項を入れるため、素材尺は60秒以上が必要となります。
※PT(ピーティー)とは番組時間内に設定されたCM枠で、逆に番組と番組の間に設定されているのがSB(ステブレ)。PTのCM枠は120秒までの局が多く、SBしか設定のない局もCSチャンネルではあります。
※240秒・300秒は出稿可能なCM枠が比較的少なめです。

放送枠のバイイング

商品のターゲット属性に合わせて放送局及び放送枠を選択します。
時間帯として、午前・午後・早朝・深夜で相性の良い時間帯を中心に、番組の種類もワイド番組・韓ドラ・サスペンス・時代劇・海外ドラマ・歌謡・アニメ・バラエティ・スポーツ等、ターゲットに合った番組を中心に選択して局に広告枠の希望を出していきます。

例えば、
中高年向け化粧品なら韓ドラ
シニア向け健康食品なら時代劇
若い女性向けサプリなら海外ドラマ
子育てママ向け商品なら子供向けアニメ
等になります。

また、放送枠を選ぶのに視聴率はあまりとらわれないという点もポイントです。
例えば局の番組表編成が変わると視聴率は落ちることが多いのですが、地上波新ワイド番組がスタートして開始当初は視聴率1%に落ちたとしてもレスポンスは変わらなかったというケースもあります。
ただし、番組編成が変わった際には、同時間帯・同ジャンルであっても、それまでの番組の視聴者とは属性が変わることもあるので注意は必要です。

また、放送素材によっても局の選択が変わってきます。
表現が強めの放送素材であれば、考査が優しめの地上波・U局・CS・ケーブルでの広告展開でテストしながら、目標達成したら予算を積み上げて局数・広告枠数を増やしていき、BSや厳しめの地上波の考査対応素材を制作して出稿局を増やし予算を拡大していき、最終的には大規模局へ展開していくのが望ましいです。

広告予算がテスト段階で数百万でも、成功・拡大していくことで、最終的には億単位のテレビ広告出稿が可能となります。

まとめ

  • 局の種類にはそれぞれ特徴がある
  • 素材尺は商品やオファーによって選択
  • 広告枠は商品に合わせて選択

WEBでの広告展開が頭打ちになっている。または、現状のTVインフォマーシャル展開でレスポンスが行き詰まっている等の方は、一度是非ご相談ください。