2019年3月1日(金)に第33回「全日本DM大賞」の各賞が発表されました。
なかなか他社の成功事例を知ることが少ないDM(ダイレクトメール)ですが、特にレスポンス結果や戦略に優れたものが選ばれるため、入賞作品には毎年注目が集まっています。
「全日本DM大賞」とは?
優れたDMを制作した広告主や制作者(広告代理店・制作プロダクション・印刷会社など)を表彰する賞で、日本郵便㈱が主催、㈱宣伝会議が特別協賛しています。
過去1年間に企業から実際に発送されたDMを全国から募り、専門家による審査を経て、入賞DMが決定されています。
今年のグランプリDMは?
今年は応募総数728点の中から、入賞30点、入選19点が選ばれています。
選出されたDMの写真は、過去の入賞作品も含めて公式ページで見ることができます。(※公式ページリンク:https://www.dm-award.jp/winner/index.html)
グランプリは金賞4点の中から1点が選出されます。
今年はカタログ通販会社の「ディノス・セシール」がグランプリに輝きました。
「ディノス・セシール」のDM施策は2つあり、第1弾では、ショッピングサイトでユーザーが“カートに入れたにも関わらず購入しなかった商品”を、最短24時間以内にDMとして印刷・発送しています。
また、第2弾では、ファッションAIを活用し、ユーザーが“購入した商品の類似アイテム”を実際に着こなしている写真をInstagramから抽出し、顧客別に小冊子として発送しています。
DM自体のクオリティやギミックだけでなく、最新デジタル技術と連携した施策が評価されており、今後はこのようなアナログとデジタルを組み合わせたDMが増えていくことが予想されています。
グランプリDMに関しては宣伝会議のサイトでも記事を読むことができます。
「全日本DM大賞」から学ぶDM制作のポイント
「全日本DM大賞」では評価項目として、「戦略」「クリエイティブ」「実施効果」の3項目が挙げられています。これは賞の評価だけに関わらず、DMを制作するうえで重要な項目です。
- 戦略:どんな課題をどのような戦略で解決しようとしたか。
- クリエイティブ:ターゲットを動かす仕掛けとロジックがあるか。
- 実施効果:施策のKPIに対して予測と結果はどうか。
一貫したシナリオがあるのとないのでは結果に大きな差が出てしまうことも多くあります。まずはターゲットを定めて、一つひとつの項目を明確にしておくことが大切です。
まとめ
近年、広告のデジタル化が進む中で、アナログメディアであるDMの活用が再注目されています。以前から言われているように、DMはユーザーに伝えられる情報量が多い・保存性が高い・個人に直接アプローチできる、などのメリットもあります。
さらに、最近ではそこにWeb・Eメール・SNSをはじめとするデジタルを融合させることでユーザーの行動に繋げる事例が増えています。DMの結果が思うように出ないと感じたら、積極的に新しい取り組みをすることも必要です。
現状のDMを見直し、他社の事例やトレンドを取り入れることで、課題解決に近づけていきましょう。
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