紙を媒体とした広告の中にはチラシ広告といったものがあります。新聞や雑誌、冊子といった媒体への掲載ではなく1社もしくは複数社、1商品または複数の商材が単独のペラものと呼ばれる印刷物としてご存じのように1枚の形になった広告です。

さてこのチラシ。どのように消費者に届けるか。ターゲットとなる消費者層に効率よく届けるためにはどんな方法で配ればよいのでしょう。

チラシ自体は新聞、雑誌への掲載と違い媒体に縛られることがないため、例えば街頭で配ればその場にいる不特定多数の消費者へアピールできる媒体です。しかしチラシには紙代含め印刷コストが1枚につきかかります。

通信販売商材などターゲットとなる消費者の属性がハッキリしている場合には、できるだけ無駄な配布を省いた効率の良い配布方法を選んで広告を届ける必要があります。
そこでチラシを配布する手段としての媒体の選択がとても重要になってきます。

配布対象によってそれぞれ違いがあります。詳しくみていきます。

新聞へ折込むチラシ

新聞への折込は中高年層の比較的所得が高めの新聞購読者層に届き新聞に折り込まれるということで信用されやすいとされております。他の特徴は

  • 市区町村単位のセグメントが可能で少部数で実施できる。
  • スーパーの特売情報等、日々の身近な情報のチラシと同送なのでその日のうちに手に取ってもらいやすい。
  • 配布の日程や規模を調整でき、商品を伝えるために重要な原稿の反響を計測するテストなどにも利用しやすい。
  • 新聞各紙によって多少読者層に違いはあるが読者層が大体固定されている。
  • 全国に配布ルートがある。

などがあります。

ポスティングなど

ポスティングは配布の日程や規模の調整が利きやすく、地域も限定しやすいため、テストしやすい手法です。他にも下記のような特徴があります。

  • 新聞折り込みに比較すると多少費用が高めになる媒体もあるが新聞購読層以外の消費者に届けることができる。
  • 市区町村など細かく選択でき、可処分所得の多い地域などを選んで配布できる。
  • 山間部などへの配布は難しい地域がある。
  • ポスティングされるフリーペーパーと一緒に挟み込みで配布できる媒体もある。

カタログ・会員誌同封チラシ

同封チラシは媒体自体の会員の属性が見えやすいため商品にあう会員層を選べ、媒体によっては年齢や所得、平均購買価格、子どもの有り無しなどのセグメントが細かくできる媒体もあります。

  • 通信販売での買い物に慣れている顧客に届き、カタログ自体を愛用しているファンがいる媒体もあるため同封される広告も安心されやすい。
  • 会員のリストが定期的に更新され、新規の会員も増えるなど会員に動きがある。
  • カタログにある商材と類似のものは競合商材となり出稿できないことがある。
  • カタログや会員誌の発行のタイミングでの配布となる。

<同封・同梱できる媒体の例>

  • 通販カタログ(アパレル、雑貨、家電、家具など総合通販のものから特化したものまで)
  • TVガイド誌(有料BS放送などの加入視聴者へ毎月発行される番組ガイド誌)
  • 会報誌(カード会員、互助会会員、住宅オーナー会員など会員に向けた情報誌)
  • クレジットカード請求書(百貨店やスーパーなどの提携カード会社発行の毎月の請求書)

商品同梱チラシ

同封チラシと同様に 媒体自体の会員の属性が見えやすいため、商品にあう会員層を選べます。更にカタログ商品などの購入商品とともに届くため必ず開封され目に留まりやすい媒体になります。

  • 梱包箱の中に入れられることが多いためカサや重量のあるサンプル品付きのチラシなどにも対応しやすい。
  • 商品自体ほぼ毎日発送されているので発送開始時期に制限が少ない。
  • 媒体自体に扱いのある商材と類似のものは競合商材となり出稿できないことがある。
  • カタログで購入された商品の動きに合わせての発送の為、希望した部数を配布完了するまでにある程度の日数が必要となる
【1部当たりの費用感】
媒体部単価
新聞・フリーペーパー掲載0.3~1.5円(広告枠の大きさ、段数による)
新聞折り込み・ポスティング 3~6円 (チラシサイズにより変動あり)
カタログ同送 6~27円(チラシの重さにより変動あり)
商品同梱 8~30円(ちらしの重さ

通信販売商材に欠かせないチラシのおすすめ媒体

レスポンスが出やすい同梱同送媒体はおすすめ!

新聞折り込み・ポスティングは日程に縛られることがなく少ない部数から比較的安く配布ができるのが強みですが、新聞購読者世代への配布へ限定されたり、ポスティングでは大まかな地域属性(比較的若い人の多い地域、世帯年収の多い地域など)でのセグメントとなり顧客層の入れ替わりがあまりありません。

一方、カタログ同送・商品同梱は顧客層の属性を選びやすく、年齢・性別・趣味趣向・年収・家族構成・地域など広告商品が目指すターゲットと合うかどうか媒体との相性を選ぶことができます。

料金も新聞折り込みなどに比べると1部当たりの単価は高いですが、媒体の選択や届け先へのセグメントによりターゲットを絞り込むことで効果的に広告を打つチャンスが増えるのでそれらの選択は特に重要になってきます。
またカタログ同封は自社の通販商品の売り上げ拡大のために積極的に新規会員の獲得を行っている媒体が多く、何度か同じ媒体に出稿をしても新しい会員へ広告を届けるチャンスがあります。

出稿のタイミングはカタログや会員誌は媒体の発行時期に縛られますが、商品同梱なら配布完了までに時間は少しかかりますが比較的希望のタイミングでスタートできる場合が多いです。

同梱同送媒体の注意点

媒体によって通販カタログで扱う商材と重なる商材のチラシ広告は同封できない等や健康食品の広告は同封できない等、規定がある媒体があります。

さらに同封されるチラシ同士の競合商材が重なるとその号では出稿が難しくなる場合や逆に同じような商材同士のチラシが同封されても競合排除のサービスをしていない媒体もあります。

また表現できる原稿内容も各媒体によって審査の基準が違い、訴求内容も各媒体とも同じ表現で行けるとは限りません。会員向け挨拶分「〇〇会員様へ特別なご案内」などをチラシの原稿に入れるルールのある媒体や媒体名を入れてはいけない媒体などにも気を付ける必要があります。

媒体によっては年に2~3回しか発行されないものや、人気の媒体ですぐに広告枠が取れず出稿したい時期に間に合わない場合もあります。

それぞれの媒体の特色を把握し、早めに出稿計画を立てることが大切です。

<通信販売には欠かせないチラシ広告>まとめ

いかがでしょうか
チラシを使った広告と言ってもさまざまな配布方法があります。通信販売の広告のようにダイレクトレスポンスを目的にした広告は、費用対効果の合う方法を選ばなければ意味がありません。
商材に合ったターゲット層、広告を展開していく計画やイメージなどを明確にし、目的にマッチした媒体を選んで、計画的に出稿していくことをおすすめいたします。