テレビや新聞、WEBサイトなどに掲載されている広告の中でも、近年増え続けているレスポンス広告。ダイレクトマーケティング領域を担当されている方なら、なかなかレスポンス目標に達する広告を生み出せずに苦労した経験はないでしょうか?

レスポンスの期待ができる広告を制作するにあたり、重要なポイントはその商品が持つ顧客便益(ユーザーベネッフィット)を見つけ出し、消費者が理解しやすく目を引くようなキャッチコピーや紙面構成、またはキービジュアルで打ち出すことです。

今回は、レスポンスの伸び悩む広告によく見られる3つの注意点をご紹介します。

【落とし穴1】商品特長と顧客便益を混同している

最初の注意点は、商品特長をそのままキャッチコピーなどでストレートに訴求しているパターンです。例えば次のようなキャッチコピーを見たことが無いでしょうか?

→「強力5枚刃でしっかり深剃り! 話題の新シェーバー!」

深剃りできるというのは、あくまで商品特長です。顧客は、そのブランドを気に入っていたり、家電などに詳しいマニアでない限り、商品特長だけに高いお金は払いません。

顧客便益を決定するなら、「深剃りできることで、その人はどんなことが手に入るのか?」を伝える必要があります。例えば、次のような要素を訴求すると効果的です。

→「忙しい朝に、短時間で剃れる」
→「剃り残しがなく、スマートな印象に」

よく「自社らしさ」や「他者との差別化ポイント」を便益にしてしまうことがあると思いますが、あくまで顧客便益を中心に考え、商品特長は便益の裏付けとして顧客に伝えれば良いかと思います。

【落とし穴2】顧客便益がありきたりになっている

次の注意点は、ターゲットが曖昧だったり、利用シーンがありきたりだったりして、顧客便益が目新しくもなく、よく見るレスポンス広告になってしまっていることです。

  • 「本当にそのターゲットでいいのか?」
  • 「ほかのニーズないのか?」
  • 「新しい利用シーンはないか?」

と言うように考ると、角度の違う新コンテンツが生まれる可能性があります。

特に利用シーンについては、新しい便益を生み出すうえで顧客のライフスタイルを変えるほどの、重要な視点を提案できるかもしれません。

【落とし穴3】「価格」や「安い」を顧客便益にしてしまう

コンテンツを考える際に「この商品の価値は何だろう?」という問いに対して、答えがなかなか出ないことはないでしょうか?それは、「顧客便益」と「顧客価値」を混同しているからかもしれません。価値とは、その商品の価格+購入にかかる時間や手間暇などが顧客にとって適当かどうかです。

したがって「顧客価値がある」ことは、その商品「顧客便益」を手に入れるために支払う対価がそれ以上におトクだと感じている場合に使います。

あくまで広告の中心になるコンテンツは、対価の妥当性を顧客に理解していただく情報ですから、あくまで「価値」よりも「便益」を中心に、興味を引く形で解りやすく伝えることに注力した方が、良い結果に繋がる場合があります。

まとめ

  • 「商品特長をそのまま伝えていないか」
  • 「顧客便益がありきたりではないか」
  • 「顧客価値と顧客便益が混同していないか」

以上の3つの注意点を意識しながら、これから制作するレスポンス広告をより効果の高いものにしていきましょう!

【最新の記事はこちら】