バリアブル印刷とは、オンデマンド印刷を利用した印刷方法で、印刷物一枚一枚で内容を一部差し替える可変印刷です。Microsoft Excelなどで作成されたデータベースから情報を抽出し、1枚ずつ内容の違う可変印刷を行います。例えばDMやチラシの宛名など、印刷物として固定された部分と、可変する部分に分けて印刷する事で、例えば住所や氏名などの送る相手の情報を、印刷物一点ずつで差し替えて印刷することが可能です。

 バリアブル印刷は、年齢・性別・職業・過去の注文履歴などのデータベースに登録された情報を元に、顧客一人ひとりに対して最適化した情報を印刷することができるので、DMやカタログ等で、一人ひとりの嗜好に合わせてオススメする商品を変えたりする事ができ、獲得したいターゲットに合わせた効果的なプロモーションが可能となります。

バリアブル印刷の流れ

 バリアブル印刷の印刷方法にはいくつか種類があり、固定されたデザインと可変部分をまとめてデジタル印刷機で印刷する方法や、賞状など箔押しや文言を、既に印刷された用紙に重ねて印刷する方法などがあります。デジタル印刷機の高性能化により、以前より複雑なバリアブル印刷が可能になっていますし、バリアブル印刷用のソフトウエアを用いてデザインとデータベースを合体させますので、DTP制作の知識が無くとも誰でも簡単に印刷データを作成することができるようになってきています。

例えば、バリアブル印刷用ソフトウエアとしては下記のようなソフトウェアが用いられています。

  • モリサワ MVP
  • リコー FusionPro
  • 富士フィルム Form Magic
  • タプカムマルチプリント・イン

バリアブル印刷の活用方法

 バリアブル印刷は、各種契約プランの案内や証書、ネームカード・名札、賞状など、様々な印刷物で用いられていますが、宛名印刷のような文字情報だけではなく、画像の差し替えや、バーコードの生成も行う事ができます。

 例えば、ある特定の属性のユーザーにお勧めしたい商品をWEBサイトに掲載し、そのURLをQRコード化して、バリアブル印刷でDMに掲載する事ができます。ユーザーに合わせ、「あなたにおすすめの商品はこちら」という形でDM内で商品の紹介とともにWEBサイトへの導線を作ることで、「One to One」のコミュニケーションが行え、広告効果のアップが期待できます。ぜひ一度、バリアブル印刷を利用してみてはいかがでしょうか。