マーケティング担当であれば、プロモーションを計画する時、他社の情報が気になることが多々あると思います。弊社で業界研究を実施した簡易的な業界研究についてご紹介していきたいと思います。
今回の調査タイミングは2022初旬に実施した内容になります。
第一弾としては不動産業界でその中のハウスメーカーをピックアップして推察していければと思います。大手や中堅ハウスメーカーをピックアップして6社調べてみました。その共通点を報告させていただければと思います。
※機密保持の関係もあるので、あくまでクライアント情報という点ではなく、WEBツールを利用した調査を実施しております。
Index
とあるハウスメーカー6社の流入数
今回はシミラーウェブというサイトで調べております。当時、ピックアップした会社のそれぞれの規模間の月間流入数がある状況が下記になります。
訪問者数(想定) | 直帰率 | ページビュー | 平均滞在時間 | |
---|---|---|---|---|
A社 | 1,300,000 | 28.81% | 5.19 | 5:18 |
B社 | 539,200 | 30.55% | 11.13 | 11:11 |
C社 | 444,700 | 65.07% | 2.48 | 2:09 |
D社 | 1,800,000 | 24.67% | 9.02 | 8:05 |
E社 | 1,200,000 | 20.28% | 8.1 | 14:39 |
F社 | 278,400 | 63.4 % | 3.19 | 1:20 |
規模が大きな会社と中堅の会社、小さめの会社の6社を調べてみました。
一般的なWEBサイトに比べるとページビュー数が多いのが特徴の一つかと思います。商品自体を読み込んでいること、そして、住宅を買うとなると大きな買い物になるため、様々な情報を提供し、ユーザーは回遊していることがわかるかと思います。では他の項目も見ていきましょう。
【不動産業界】遷移しているユーザーが訪れている上位カテゴリーは?
それぞれのホームページのユーザーがどのようなカテゴリーに訪問しているかを推測しているデータになります。
A社 | B社 | C社 | D社 | E社 | F社 |
---|---|---|---|---|---|
不動産 | ニュースとメディア | ニュースとメディア | ニュースとメディア | 建設とメンテナンス | 不動産 |
ニュースとメディア | 建設とメンテナンス | 建設とメンテナンス | 不動産 | ニュースとメディア | ニュースとメディア |
建設とメンテナンス | その他の食糧と飲料 | 不動産 | 建設とメンテナンス | その他コンピュータエレクトロニクス&テクノロジー | その他コンピュータエレクトロニクス&テクノロジー |
その他コンピュータ | その他コンピュータ | アダルト | その他コンピュータ | 不動産 | 財務計画と管理 |
特徴的な傾向は2つ。
1つ目はハウスメーカーのサイトということで、多くの会社は上位カテゴリーとして「不動産」、「建設メンテナス」がランクインしています。
2つ目は「ニュースとメディア 」というカテゴリーが全社に共通している点です。
1つ目の 「不動産」、「建設メンテナス」 は想像し易いカテゴリーですが、以外にも 2つ目の「ニュースとメディア 」 はトップカテゴリーとして入っているのは不動産業界では特徴的なものかと思います。
【不動産業界】マーケティングチャンネルの分布(割合)について
A社 | B社 | C社 | D社 | E社 | F社 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ダイレクト | 91.01% | 87.89% | 23.95% | 73.39% | 97.65% | 29.92% |
リファラル | 1.37% | 1.53% | 19.01% | 21.16% | 0.46% | 8.00% |
検索 | 6.90% | 9.50% | 33.75% | 4.43% | 1.63% | 60.22% |
ソーシャル | 0.22% | 0.35% | 0.50% | 0.14% | 0.02% | 0.20% |
メール | 0.39% | 0.37% | 0.77% | 0.22% | 0.09% | 0.71% |
ディスプレイ | 0.12% | 0.36% | 22.04% | 0.66% | 0.15% | 0.94% |
ダイレクトで流入している割が比較的に高いもの、各会社でプロモーションの手法が違うことが想像できます。例えば、C社とF社は30%以上が検索から流入しています。もともと流入数が他の4社とは違い少ないこともありますが、WEB広告で集客にも力を入れている可能性があります。逆にその他の会社では、TVなどのマスなどで認知がある会社ですので、そこまで検索に力を入れていない可能性もあります。
また、ダイレクト割合の高さで想像すると展示場などでの営業からの紹介なども多いのかもしれません。
ただ、今回調べた分布内容では不動産業界であるからこその特徴というものは小さいと推測できます。
【不動産業界】ソーシャルネットワーク(SNS)分布について
A社 | B社 | C社 | D社 | E社 | F社 | |
---|---|---|---|---|---|---|
63.81% | 39.73% | – | 52.50% | – | – | |
youtube | 15.23% | 19.64% | 26.25% | 18.95% | 55.45% | 100% |
10.39% | 9.20% | – | 8.70% | – | – | |
Yahoo!知恵袋 | 6.16% | – | – | – | 26.95% | – |
4.41% | 31.43% | 73.75% | 19.86% | 17.60% | – |
今回の調査で一番の特徴としては不動産業界はPinterest※のユーザーが多いということです。他の業界と比較した状況でもかなり多い流入があると思います。また、古い業界や疑問などが多い場合に多いYahoo!知恵袋がでてきているのも特徴的なものかと思います。また、プロモーションをかなり実施しているであろうC社はFacebookとyoutubeに偏っていることが想像できます。
画像探索アプリのソーシャル・ネットワークでおしゃれなインテリアや毎日のコーデなど、暮らしのヒントがさくさく見つかります。日本ではクリエイターなどの利用が多いサイト(アプリ)ですが、世界の月間ユーザー数は 4 億人超えとのことです。
【不動産業界】プロモーションおける推察とまとめ
プロモーションを実施している会社はSNSのなかではYoutubeとFacebookが多く、他の業界と違うPinterest が多くなっています。ピンタレストは2022年6月より日本国内向けに広告配信を開始しております。ユーザーのマッチ度でいうとおすすめになります。
また、不動産を検討している層はニュース系の媒体を多く見ていることも特徴的なので、Yahoo!ニュースやニュースアプリ(スマートニュース、グノシー)などへの出向も検討しても良いかもしれません。
今回はWEBサイトの分析ツールを使って分析を実施してみました。1つの会社を分析することより、複数社を分析することによって業界特有のWEBの状況が見えてくることがあります。皆さんのマーケットで見てみてはいかがでしょうか?
※本記事はhttps://www.similarweb.com/ja/ の算出データを元に数字を構成しております。