広告・マーケティングを成功させる秘訣の一つは、心理学を基にした施策で消費者を惹きつけることです。
 その心理学の中でも、人間の消費行動を深く追及した学問が行動心理学です。三段階になった選択肢があったとき、人は真ん中を選ぶという「松竹梅法則」などの行動心理学からわかる消費者心理を知ることは、広告・マーケティングを考えるうえで必要不可欠になります。

 そこで、今回は行動心理学からわかる消費者心理がどのように広告に活かされているのかをまとめていきます。

行動心理学とは?

 行動心理学とは、 人間の行動を観察することにより、人間の心理を研究していく学問です。 実際のところは、「行動主義心理学」と言いますが、最近では「行動心理学」と 簡易的に呼ぶ人が増えてきています。
人間の心理や内面を、調査しても科学的に証明できないという理由から、行動を科学的に研究し、観察していくことを主眼にしています。

消費者の購買のプロセスによるアプローチの仕方の違い

 消費者の心理的効果を知る前に、商品に対する興味の度合いによって広告の効果が異なることを認識しなければなりません。消費者の興味度合いごとに、興味の薄い消費者群=潜在層と、購入を検討中の消費者群=顕在層に分けることが出来ます。

WEBにおけるプロモーションのイメージ

 それぞれの層に適した広告施策目的や手法があることを意識することで、ろうとの入口を広げたり、興味を持った人の購買意欲を刺激したりするなど、効率的に成果を上げるための戦略を練る参考になります。

消費者の心理的効果と広告施策事例

それでは、消費者の購買階層別に消費者心理の効果と広告施策事例を紹介していきます。

潜在層へのアプローチ

カリギュラ効果

人間には「やるな」と禁止されるほどその物事に興味が湧き、ダメだとわかっていながらついそれをやってしまうという心理があります。それがカリギュラ効果です。これは、過激すぎる内容で上映禁止になったアメリカ映画「カリギュラ」が、かえって多くの人の注目を集めたことに由来しています。

「○○な人は使わないでください」といったキャッチコピーが消費行動を促進させます。Webサイトでも「会員価格」が伏されてあったりすると、「見てみたい」という気分が掻き立てられるかと思います。「登録無料」の会員を獲得するためにも、これは必須ともいえるやり方です。

例)
■「会員価格はこちらから」→無料会員登録をどうぞ
■ カンタンに効果を得ようとする方には向いていません―本当にこの素晴らしい効果を実感したい人のみ購入してください

スノッブ効果

「人気商品だからすぐに買わなければ手に入らない」「限定品だから迷っている間に売れてしまうかもしれない」と思う心理が「スノッブ効果」です。比較的高価な商品をアピールする際に活用できる行動心理学のひとつです。

人は簡単に手に入る物より、なかなか手に入らない物に価値を感じ、そのような価値あるものを欲しいと思う傾向があります。「残り1つ」「先着100名様限り」のような言葉が使われると興味が湧き、希少性を感じると、買いたい気持ちが一気に高まります。

例)
■日本先行販売―●●個のみ買い付けに成功しました
■今この商品のお知らせを受け取っているのは、私たちのお客様のうち●%の限られた人のみです

準顕在層へのアプローチ

カクテルパーティー効果

カクテルパーティーは日本ではあまりなじみがありませんが、雑音が多く騒がしい場所の例えです。そのような場所でも、自分の名前や関心のある言葉が出てくると、つい耳がそちらに向くといった経験をしたことはないでしょうか?

 たくさんの情報量の中に自分の興味のあることが含まれているとつい反応してしまう心理をカクテルパーティー効果と言います。
 「○○でお困りのあなたへ」と言うような言葉で呼び掛けられると、思わず自分に声をかけられたと思って反応してしまう心理を利用しています。

例)
■朝、すっきりと目覚めたいあなたに―眠りの質を高くする●●を
■はつらつとした毎日のために、●●を高配合した商品をお届けします

顕在層へのアプローチ

バンドワゴン効果

人気のあるものを多くの人が評価したものだから価値が高いと判断し、購入したがる心理をバンドワゴン効果と言います。

「人気の○○」「△△週連続ランキング1位獲得」などという言葉が入っていると、同種の他のものよりも価値があるように感じられます。

例)
■化粧品アレルギーを持つ人に支持され、●分に1本売れている化粧水
■更年期障害にまつわる症状を緩和―創業から●●年作り続けています

マッチングリスク意識

健康食品やサプリメント、化粧品などを購入する場合、「せっかく買っても効果が出なかったらどうしよう」「自分の体質には合わないかもしれない」など不安になることが多いのではないでしょうか?

このような、自分に合わないかもしれないと考えてしまうことをマッチングリスク意識と言います。このマッチングリスク意識を緩和するのが、口コミ情報です。商品を使用した実体験を知ることで、購入の後押しになります。また、よく目にする通販会社の「無料お試しセット」も同じく、購入へのハードルを下げる方法の1つです。

例)
■まずはお気軽に一度使ってみてくださいと、無料サンプリングを提供し、定期購入や友達紹介に繋げていく
■愛用者の商品への感想や顔写真を入れ、商品への信用度を上げる

まとめ

日常にあふれている広告は、消費者心理を巧みに活用してできています。
同じ商品でも、広告・サイトデザインやコピー次第で売り上げは大きく変わります。


今回ご紹介した購買階層別の消費者心理を踏まえて、ぜひ広告制作に活かしてみてください。