健康食品を取り扱う会社にとって、今避けては通れないもの、それが「機能性表示食品」です。施行が2015年と新しいこともあり、まだまだ難しく考える方の多い「機能性表示食品」について、ポジティブにお話しできればと思います。

機能性表示食品とは?

「おなかの調子を整える」など、食品の持つ機能がわかりやすくパッケージに表示されていれば、消費者が購入しやすくなる ― このような視点から制度化されたのが機能性表示食品です。

それまで機能をパッケージに表示できる食品は、ヒトによる臨床試験が必要で、許可を得るハードルが非常に高い特定保健用食品(トクホ)か、あらかじめ決められた成分内容(ビタミンまたはミネラル)と成分量の範囲で作る栄養機能食品だけでした。しかし、機能性表示食品制度によって、多くの製品や成分の機能を表示できるようになったのです。機能性表示食品制度は、2019年時点でまだ4年しかたっていませんが、28年の歴史を持つトクホ(施行は1991年)の数をすでに大幅に上回っていることからも、制度の間口が広いことがわかります。

機能性表示取得のメリット

企業にとって気になるのはやはり、メリットだと思います。

それはズバリ前述のまま「機能を表示できる」ことです。
機能性が表示できる食品は『保険機能食品』に分類され、トクホか、栄養機能食品か機能性表示食品だけです。それ以外の製品はすべて『一般食品』ですから、この特別なものである点は、消費者にとって強いアピール力を持っています。そして、もちろん機能についてのわかりやすさも重要です。
美容に関わる健康食品の場合、これまで「カサカサが?」とか「しっとり!?」などと、あいまいな表現をしてきました。しかし、機能性表示食品では「肌の保水力を高める」「肌の乾燥を緩和する」などと、科学的な根拠をもとに、説得力を持ったアピールができるのです。もちろん、制度ができたことで、一般食品の広告表現に対しての規制が厳しくなったことも機能性表示食品の後押しになっています。

有名な話ですが、とある目に効果を持つサプリは、機能性表示をとることでこれまでの5倍以上を売り上げ、短い期間でその企業のトップ商品になりました。

今後ますます必要になる機能性表示

機能性表示食品制度のスタート時、健康食品業界ではどちらかというと否定的な意見の方が多かったように感じます。私は否定的な立場でしたし、ルールによって縛られることで、業界そのものが縮小するのではないかと不安にも思っていました。しかし、取得商品が増え、新しい制度とルールの中でしっかりとヒットするスター商品や企業が出てきた今、いくら否定的でいても意味がありません。2019年に日本通信販売協会は「消費者・行政・企業にとってメリットのある『三方よし』の制度」と評価しました。この流れを見ても、機能性表示の重要性はますます上がり、健康食品(とその広告表現)は、ルールの中で戦える準備をしなくてはいけないのです。

機能性表示を取得する際の料金目安

機能性表示の取得ですが、その申請には少なくない時間とお金がかかります。製品そのものや、表示したい内容によっても大きく変わりますが、機能性表示食品の申請をするためにかかる費用はおおよそ

臨床の場合…1000~1800万程度
SRの場合…400万~500万程度

と言われています。臨床の金額幅が大きいのは、臨床試験を行う期間や人数に比例して金額が大きくなるためです。さらに最近では、機能性表示食品申請へのハードルが昔よりも高くなっており、より時間と金額がかかるようになっているように感じます。

最後に

これから健康食品の機能性表示を取得しようと考えている方、特に通信販売でそれを売ろうと考えている方は特に知っていただきたいことがあります。それは、申請前にぜひ広告の専門家に相談していただきたいということです。

機能性表示食品申請時点には、(体のどこ)に(どんな)効果があるのか?をしっかり絞って申請する必要があり、パッケージに記載できる文言までを明記しなくてはなりません。つまり、申請する時点で、消費者にとって響く機能なのか?競合商品に対する競争力があるかどうか?を見極める必要があるのです。
どんなに良い商品で、機能が素晴らしくても、申請する文言一つで、その魅力を伝えられなくなることもあります。機能性表示の取得を「PRの手段」と考えていただき、その専門家である我々にご相談いただければ、お力になれることもあるかと思います。

事実、すでに申請し終え販売をされている商品の中にも、表現の幅を広げたり、表現を変えるために申請をし直している商品もあるのです。
お金と時間がかかるものだからこそ、それをかける前に専門家に一度ご相談ください。